南東アラスカの海岸沿い800キロに及ぶ「アラスカ温帯雨林」。ここには世界最大級のグリズリー・ベアの生息地があります。オオカミや白頭ワシも棲んでいます。また、鮭が跳ね、アカリス、ビーバー、シカなどが棲息しています。樹齢数千年という木々の森が広がり、貴重な生態系をなしています。

まだ道路建設の行われていない手つかずの地域（未開拓地域）が、現在、開発の危機に脅かされています。ともに過去30-50年の間、開発の対象として皆伐され、約40万ｈａの原生林が失われてしまいました。（その半分が「国有林」で、半分が「私有林」）。その中でも、伐採の主な対象となってきた「大木の息づく森」（国有林の4％）は、約70％がすでに消滅し、動物たちもいまだに棲家を追われています。